賃貸借する時に高齢の住人さんを貸すリスクは多いです
リスク回避のために特約を設けて契約する場合、借地借家法に抵触する特約はすべて無効になります
高齢者に住宅を貸す場合は無効な特約を作っても無駄になりますので注意したいところです
賃借人死亡時に本契約は終了は無効
問題点1『死亡により契約終了』という特約条項は無効で賃借権が相続人に相続される
賃借人が市合した時は本契約は終了する
賃貸契約は相続されるので無効になります
借地借家法30条により『賃借人が死亡した時は本契約は終了する』という特約条項が無効になります
借地借家法30条
『正当事由のある更新拒絶などがなされない限り契約更新される』という借地借家法の条項よりも賃借人に不利な条項は無効
例外事項として、サービス高齢住宅などは終身建物賃貸借事業の認可を受けた場合は死亡により契約終了とすることができる
問題点2『賃貸人』は物件に立ち入って物件内の物品を搬出・処分できない
日本は法治国家であるため、自力救済は認めれていません
自力救済とは強制執行のような法的手段に寄らずに権利を実現することです
手続き方法としては明け渡しを実現するには
[jinr_heading_iconbox1 title=明け渡し⓵]
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[jinr_heading_iconbox1 title=明け渡し②]
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自力救済を認めてしまうと社会秩序が守られないために、民法90条で公序良俗違反で無効となってしまいます
自力救済することで住居侵入罪、窃盗罪に問われる可能性もあります
また、不法行為となり、民事上の損害賠償責任を負う可能性もあります
高齢者に部屋を貸す時注意したと事
国土交通省の残置物の処理等に関するモデル契約条項
受任者をつける
受任者の親族間で解除関係事務委任契約と残置物関係事務委任契約を結ぶことで高齢者の方がなくなったとしても受任者が手続きを行うことができます
賃貸借契約書には解除関係事務委任契約と残置物関係事務委任契約特約条項を結びます
国土交通省のモデル契約条項は入居者が自分がなくなった後の事を誰かに託しておくという手続きになります
国土交通省のモデル契約条項の手続きの流れ
亡くなった後の事を委託
モデル契約条項によって親族などと『解除関係事務』『残置物関係事務』の委任契約を行います
契約書にはモデル契約条項の特約を付けておきます
亡くなった後、受任者が処理をする
実際に入居者がなくなった時には受任者によって契約が解除され、残置物を処理することができます
賃貸マンションのオーナーのメリットとは
契約手続きが非常に手間がかかる国土交通省のモデル契約条項になりますが、賃貸マンションのオーナーのメリットはどのようなことが考えられるのまとめました
相続人を探す手間がなくなる
賃貸者契約は相続が発生します
相続人を探すのは非常に時間とお金がかかります
そのため、受任者がすべての処理ができる国交省のモデル契約条項を結んでおくことで、賃貸借契約においては相続が発生する前に手続きが済むということになります
高齢者の場合は相続人が多岐に渡るので、賃貸契約を行う上では国土交通省のモデル契約条項は特に有効になります
また、残置物も相続されてます
そのために残置物を勝手に撤去することもできませんので、受任契約を結んでいることで撤去の手続きも対応することができます
入居者を確保できる
少子高齢化の時代に突入している現在では、働き盛りの入居者を探すのは益々困難になってきています
そのため、高齢者ということで賃貸が借りることができない層にアプローチすることができます
受任者の注意点
家族がいない場合、受任者がいない時は
国土交通省のガイドラインでは管理会社が受任者になることはあまり勧められないが
なることは可能とされています
ただ、賃貸人(オーナー、家主)は受任者になることを禁止されています
ただ、管理会社が受任者になった場合も国土交通省のガイドラインでは賃借人と相続人の利益のために誠実に対応することが記載されています
管理会社が受任者の場合の注意点とは
管理会社が受任者になった場合は特に注意が必要です
残置物に金銭や高価な品があった場合は特に慎重に確認する必要があります
証拠の確認の為、作業内容を動画や画像で保存して、遺族とトラブルにならないようにする必要があります
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まとめ
賃貸借契約が入居者の死亡とともに終了するという考え方は民法の規定で無効になります
高齢化社会の中で益々このような場面が多くなります
契約書の特約は賃借人に不利な契約はすべて無効になります
もし、高齢者に賃貸を貸す場合は国土交通省の残置物の処理等に関するモデル契約条項が有効です
受任者を決めておき、万が一入居者がなくなった時は受任者が契約の解除と残置物の撤去を行うことができます